“anti-index / media poiesis” イスラム国 #7 & #10
2015
インクジェットプリント、アルミ複合板にマウント
#7: 431×292mm -個人蔵
#10: 1732×1137mm
クソコラとは何だったか。たんなる粗悪なイタズラだったのか。おそらくそうではない。
イスラム国が二名の日本人を誘拐したさい、映像や写真そしてネットといった諸メディアは、
私たちの現実に直にはたらく凶器として用いられた。それに応じて生起した無数のクソコラは、
ネットに渦巻く名無しの怯えた動揺をともないつつ、密やかな抵抗を帯びていたはずである。
それは、イスラム国の連中が、メディアを「ガチで」使う、その暑苦しいノリに対する抵抗である。
メディアを、リアルな、現実と地続きなものとしてあつかう野暮ったさ。これに嫌悪したのだ、と私は見る。
写真以降のメディアには(近代的慣習として)事実を写し取るというインデックス性があるが、そのリアリティを茶化す「虚構の生成力」
としてクソコラは現れたのではなかったか。
コンセプト
anti-index.PDF
“anti-index / media poiesis” ISIL #7 & #10
2015
inkjet print, mounted on Alpolic.
#7: 431×292mm -private collection
#10: 1732×1137mm